A.むし歯予防のためのフッ化物利用については、学問的に既に安全性、有効性が十分確立され、内外の専門機関、専門団体が一致して認め、その利用について推奨しており、学会において賛否の論議はありません。
しかしながら、現実にはフッ素の利用について反対論や反対運動があるのは事実です。ただし、推奨するに至る過程の中で反対論についても学術的に十分検討を行っています。
例えばWHOでは、反対論について「…既に立証され、一般的に認められたフッ素利用の安全性に対する反対論は、特殊な条件、不完全な病歴、現症に関するあいまいな記載、あるいはデータの誤った分析及び解釈等に基調したものである。…」と分析しています。
また、日本最大の歯科専門学会である日本歯科医学会は1999年に「今日では、フッ化物の応用は、個人レベルのみならず、公衆衛生的な見地から、集団あるいは地域レベルにおけるう蝕予防法として、その有効性と安全性が確認され、世界各国において実施されている。公衆衛生的応用法として水道水フッ化物添加をはじめ学校などで行われるフッ化物洗口等があるが、こうした各種の公衆衛生的なフッ化物応用法の普及は、わが国において今後の地域口腔保健向上への重要な課題である。」との見解を示しています。
つまり、こうした反対論の根拠が誤った解釈によることが多く、世界の各専門団体・学会がフッ素を公衆衛生的なむし歯予防に用いられることを推奨している事実からも、広い観点で歯科保健、特にフッ素を利用したむし歯予防を考えてほしいと思います。